栃木県宇都宮市に生まれた伊澤星花は、幼い頃から柔道、レスリング、相撲と、多彩な格闘技に親しみ、全国大会でも数々の栄冠を手にしてきた。学生時代は競技者としての道を突き進み、東京学芸大学大学院で学びながら技術と戦略眼を磨く。

2020年10月、DEEP JEWELSでプロデビュー。わずか8か月後にはプロ3戦目でストロー級王座を獲得し、その勢いのままRIZINへと乗り込む。大晦日、当時無敵と評された王者・浜崎朱加を2R TKOで破る番狂わせを演じ、一気に格闘界の頂点へ。その後もスーパーアトム級グランプリ優勝、アトム級・ストロー級の二階級制覇を達成し、女子MMA史上初の3冠王に輝いた。

リング上の彼女は冷静沈着で、相手の動きを読み切る戦術眼と、多彩なフィニッシュ技を武器に16戦無敗を記録。一本勝ち9回、KO勝ち1回と、高いフィニッシュ率を誇る。だがリングを降りれば、笑顔あふれる“天然”な一面でファンを魅了する。

InstagramやXなどSNSの総フォロワーは8万人を超え、YouTubeチャンネル「COROと伊澤星花」では夫で格闘家のCOROとともに、日常や練習風景を発信。試合での強さと人間味あふれる素顔、その両方がファンを惹きつけてやまない。

彼女の物語は、まだ無敗という完璧な記録のまま、これからも続いていく。